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August 8, 2018

September 1, 2017

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August 8, 2018

 茂垣(以下“茂”):「今日は、そうか革職人会所属の株式会社ウィズさんに伺っています。社長の竹下さんです、よろしくお願いします。」

竹下(以下“竹”):「よろしくお願いします。」

茂:「全然、緊張しないでください。(笑)」

 

茂:「突然ですけど、歳はおいくつですか?」

竹:「72歳です、昭和21年ですね。」

茂:「社長一代でこの業界に?」

竹:「はい。」

茂:「そうですか、もともと草加ですか?」

竹:「谷塚生まれです。」

茂:「最初からメーカーですか?」

竹:「そうですね…最初はね、卒業してから義理の兄がタンナーをやっていたんですよ、吉町で。ところが公害でダメになって、なにかやろうかということになって、なにやる?ということで、ボーリングのシューズとバッグを売り歩こうということ。ところが、ボーリングはすぐにダメになっちゃって、しょうがないからじゃあ小物を作って、注文とってきて売ろうということになって。見よう見まねで、右も左もわからないままやり始めたのが27歳ぐらいの時かな?」

茂:「そうすると、昭和50年代アタマぐらいですかね?」

 

竹:「そうですね、27…28ぐらいの時かな。そのぐらいでちょこちょことやりだして。だから前の仕事が18年ぐらい。義理の兄が社長だったんだけど3年で借金背負って私が社長になって、15年経って息子も大きくなって、借金も返したので「じゃあ私は抜けますから」ということで独立して、それが平成2年で、今に至るという。」

 

茂:「今は息子さんが営業をされている?」

竹:「そうですね。」

 

 

茂:「工場内を見せてもらったんですが、従業員の方がたくさんいらっしゃったんですが、あの方たちが作ってるんですか?」

竹:「いや、違います。作っているのは茨城に10名ぐらいの工場があって、後は外注さんです。いろんなところに外注さんがいて、大半が海外です。タイ、ベトナム、多少ミャンマーという感じで。」

茂:「それは現地に常駐なんですか?その都度行くんですか?」

竹:「ううん、常駐はしないです。タイの方は大きな協力工場があって。ベトナムは25名だけは自社工場、その他に何社か協力工場も使ってやっています。」

茂:「日本人の人もいるんですか?」

竹:「日本人はいないですね。」

 

茂:「小物というのは、財布がメインですか?」

竹:「そうですね、財布・パスケースなどの小さいもの、それにバッグを少しやってます。」

茂:「ほとんどOEM?」

竹:「そうですね、ほとんどOEM。ただ、最近自社ブランド(Shion)を立ち上げたのでそれを少しやってるというのが現状ですね。」

茂:「あと、文化会館のぱりっせで修理もやられてますよね?日本のものだけじゃなく海外のブランド品なんかも?」

竹:「やれば…くればやります。(笑)」

茂:「結構、ファスナーとかパーツとかは、同じものは無理ですよね?」

竹:「無理です。結局来る人たちも、“ファスナーの引き手が壊れたと持って行ったら3万円かかると言われたがとてもじゃないけど…”と来るので、この(壊れた)引き手はもう入れられないけど、うちの方の革で作り直しでもいいですか?という感じで対応します。」

茂:「そうですよね。」

 

茂:「革職人会に入られたのはいつ頃ですか?」

竹:「そんなに古くないんですよね、ここ数年ですね。」

茂:「そうですか。いや、大きくやられてるので。」

竹:「いえいえ。」

茂:「いやいやいや、ほんとに皆さん、この業界は継がない人が多くて若い人がいない中で、WITHさんは息子さんがいらっしゃるので、僕も嬉しいんですけど。(笑)革職人会のイベントの時も、汗流して一生懸命動いてくださって。」

竹:「そうですか、良かったです。(笑)」

 

茂:「海外に協力工場や自社工場があって、ここ(稲荷)の工場はどういう役割なんですか?」

竹:「ここは営業と、サンプル製作や修理をしたり、仕入れ(入荷)や納品(出荷)の基地で、検品もオール(全品)検品なのでそれも含めて、そういうすべての管理がここに入っています。」

茂:「なるほど。仮に、海外で作ったものをお客様に納品した場合、何かアクシデントやトラブルがあって直しが必要となった場合は、茨城なりこちらの工場で作り直すこともありますか?。」

竹:「はい、そうですね。中には送り返すものもあります。」

茂:「量が多かったりとか?」

竹:「そうです。」

茂:「そういうのは結構あるんですか?」

竹:「ありますね~、これは本当について回りますね、一番これは。(笑)

だからこそ、作る人との結びつきをしっかりとやらないと、上っ面ではダメだな、と。注意するのも、『気を付けてね』じゃなくて、根本的にどうしてそうなったのか、次はこうしてこうすればいいとか、いろんな細かいことをやらないと、言葉だけじゃ難しいですよね。」

 

 

 

茂:「革製品を扱っていると、お客さんの知識レベルもあるんでしょうけど、羊が(シワが)ダメ!とか言われたり…お客様を育てるというわけではないですが、革を理解してくれないお客様との付き合いって大変じゃないですか?合皮ならキズもないけど、均一じゃないとかそこを指摘されると…ねぇ。」

竹:「そうですよね。特にエナメルなんかは、黒点がちょっと入っただけで終わりなんですよ。黒点ってあれ、浮遊しているものなんですよね。それが生産途中で入るものなので、工場によるんですよね。機械でオートマ化されて仕上がって出てきちゃうものと、一回出てきて手直しできるものとではこちらの方がいいんですよね。だからはじめに、この商品はこうだからこの工場でと、ここをしっかりしておかないとあとでとんでもないことになります。(笑)」

 

茂:「今、お客様とは直接(仲介業者などなく)やりとりですか?」

竹:「そうですそうです。」

茂:「じゃないとやる意味ないですよね。合皮の製品もやるんですか?」

竹:「やろうと思えばやります。ただ、もちろんコンビもやるし、合皮だけのものも中にはあるけど、全体からすると少ないです。」

 

茂:「こちらでサンプルを作れる方って何人ぐらいいらっしゃるんですか?」

竹:「3人ぐらいかな?」

茂:「そうですか!若い人もいるんですか?」

竹:「はい、まだ勉強中ですが簡単なものは作れます。難しい小物になると茨城とか、またはサンプルだとそれが製品に繋がるものなので、作るところ(実際に生産するところ)で作るようにしています。ベトナムやタイの女性もいるからSkype使って、それぞれでしっかり話すようにしています。」

茂:「へ~、すごいですね!Skype使ってやりとりをして?じゃあもう商品こんな感じでって図面を直接見せたりして?」

竹:「そうそう。それでも何かの時には『え?!』ってことになることもあるので、いつも細心の注意を払う必要はありますけどね。」

 

茂:「シーズンというか、忙しい時期ってありますか?」

竹:「ありますね、6~8月と12~2月かな。」

茂:「じゃあ今忙しいですね、すみません。(笑)」

竹:「いえいえ。(笑)生産は海外なので、納品の忙しさですけどね。」

 

茂:「茨城はmade in Japan?」

竹:「そう、そのために作ったようなものです。」

茂:「それはお客さん対応で?」

竹:「そうですね。」

茂:「革も日本の革でやるんですか?」

竹:「いや、素材はお客さんの指定でやるので、日本の革でってことはないです。」

 

茂:「今後、社長や息子さんを含め、会社をどのようにしていきたいですか?」

竹:「そうですね、まぁ本当は、もっともっと質を高めて、いろんな対応ができる会社にして、最終的には働いてくれている人たちみんなに還元して“この会社に入って良かった”と、そういう会社にしたいな、と。いずれはそういう形にしていかなきゃなと。

今ちょうど人の出入りというか、M&Aをちょっとやってみている最中で。うちの弱いところと向こうの弱いところをお互いに補って…という感じで、さらに頑張っていけたらいいかなと思っているんですけどね。」

茂:「今、ここと茨城と何名ぐらいですか?」

竹:「茨城に10人、こっちに35人ぐらいいて。」

茂:「そんなにいらっしゃるんですか?」

竹:「それに20名増えるんですよ。」

茂:「えっ!?」

竹:「どうしようかと思ってるんですけどね。(笑)それがM&Aでね。それはそっちで数字作ってるところだから、それはやり方さえ間違えなければ…ね。」

茂:「その人たちはこちらに?」

竹:「来ないです、営業所を作って、関西に。そっちで大阪の人はそっちを攻めて、という感じで。」

茂:「なるほど、じゃあどちらかというと営業系の会社なんですね?」

竹:「そうですね、営業系企画。うちはどちらかというとずーっとOEMなんで、その辺が弱い。来たものを作るしかないので。だからShionという自社ブランドを生かすためにも、企画と営業力が先々必要になるだろうということで、これを機にやっちゃおうかと。」

茂:「なるほど。でも、なかなかね、会社自体の人数が多かったり出来上がってくると、いきなりの方向転換って急には厳しいですよね。」

竹:「だと思いますね。だけど、お客さんのアレ(後押し)があれば行きやすいけどね。“さあ、これから先どうなるの?”って言われたら、自分で切り開いていかなきゃダメかな、と。」

茂:「結構皆さん、独自のブランドにして自分のところで…って考える方多いじゃないですか。それがなかなか、うまくいかないし、製造と販売を両方うまくっていうのはなかなかできないじゃないですか。」

竹:「そう、たぶん難しい。だから結構勉強しているみたい。でも一応、種まきまでは成功かな。ただ、数字にしなきゃなんの意味もない。その数字の作り方をどうするか、という部分だと思うんですよね。」

茂:「なるほど。」

竹:「大変ですね。(笑」」

茂:「うちの話になっちゃいますけど、ランドセル屋は…」

竹:「ランドセルいいじゃないですか~?!」

茂:「うちはもともと、ランドセルっていうよりハンドバッグのメーカーなんですよ。で、当時はランドセルってこの辺で(量販店とかでも)売っていなかったので、うちで販売はじめたんです。売ったら結構売れたんですよ。

僕は三代目なんですけど全く継ぐ気がなく(笑)、ずっと食品会社の営業やっていたんですけど、たまたまうちの娘が一年生になるときに、「みんなと違うランドセルにしよう」と思ってて。ちょうどその時、世の中がエコブームで、いとこがGENTENっていうブランドのエコレザーを作っていて、その革を染めてたんですよ。“あ、エコレザーでランドセル作って娘にあげよう!”と思いついて、「これはゆくゆくは商売になるな」と思ってサラリーマン辞めたんですよ。」

竹:「お~、そうですか!」

茂:「食品で独立しようか前から考えていたのが、たまたま思いついて、これで飯食えるんじゃないかっていう軽い気持ちで。」

竹:「それが成功して?」

茂:「いや、成功してないですよ!自分で作ろうと思ったんですけど、従業員もいるわけじゃないし、OEMでランドセル屋さんにお願いして。

エコマークを取得しようとしたのですが、当時革製品でエコマークってどこも取得していなかったので弊社が申請して最初に取って。それで付加価値を付けようって言って、いつも取引しているランドセル屋さんに、エコレザーで作ってもらってやっているんです。

僕は最初から畑違いだったし、百貨店には行きたくなかったんですよ。で、ランドセル業界は土屋鞄っていうでっかいところがあって、あそこをずっと見ていていいなぁと思っていて、小さくてもいいからあんな風に自分のところでやろうと思って、小さいまんまなんですけど。(笑)」

竹:「でも、いいんじゃないかな~。」

茂:「僕は百貨店はもういけないなぁと思って、大変だし。」

竹:「ちょっとやったけど、それは手段であって、実際はそこを向いていないですもん。通過点というか、そういう感覚で。」

茂:「ですよね、僕も一人だからできるけど、従業員抱えちゃうとそういうわけにもいかなくなるし。」

竹:「そうですね。」

茂:「僕はあと、革でお守りを作ってるんですよ。神社に納めてるんですけど。袋を革にして、“革は破れない=願いが破れない”って言って。」

竹:「おぉ~!いいっすね~!(笑)」

茂:「あと、『革命』とか『革新』とか“革”って使うじゃないですか。あれはなんでなのかを調べたら、“たるんだものをピンと張って、物事に新たに取り組む”とかそういうことらしくて、これをお守りにしたらいいなーと思って市長や草加神社に持って行って、そこから始まったんですよ。それが6~7年前で。」

竹:「へぇ~。」

茂:「國學院大學に神道文化学部っていうのがあって、そこを出ないと神職に就けないんですよ。で、横のつながりがすごいから、同級生紹介するよって広がっていったんです。」

竹:「ほ~。」

茂:「また面白いことに、直接話していると、「革のお守り以外にこういうのできない?ああいうのはできない?って広がっていって。僕けっこう器用貧乏で(笑)、Adobeイラストレーターでデザインとか…お守りの和柄なんか作ったり。そうすると余計な方に広がっていって。一人なので遊びながらやってるようなものですけど。(笑)」

竹:「でも、楽しんでるね。」

 

茂:「僕は社長と同じ考えで。最低限、草加市の子どもたちに革のランドセルを持たせたくて。草加市内だけじゃなく全国から来てくれた人に工場の製造ラインを見せて、体験してもらって。ランドセルって祖父母と親と子の三世代で買いに来るんですよ。その人たちがみんな工場に集って、草加でご飯食べて帰ってもらうようなのがいいなと思っていて。そういうモデルというか、WITHさんは従業員もたくさんいて、そんな感じだなぁと。」

 

竹:「ブランドがね、Shionって、“心温まる”で“心温”って漢字なんですよ、本当は。これはやっぱり、そういう感覚ですよ、おじいちゃんからもらったものみたいに、そういう“使えば味が出てくる”とかそういう革を目指しているんです。コンセプトはそこで、温かさみたいなことですよね。」

茂:「僕の革業界全体の目論見は、革業界に携わっている人が喜んだり、次の若い人が革業界でやりたくなって根付くような、モノが売れて革業界全体が潤う仕組みを作りたいな…っていう大きな野望が…まぁこの方法は流せないですけど。(笑)でも、革って人類が誕生してから現代までずっと使っている素材なので、いまだに消えないっていうのはそういうことかな、と勝手に思ってます。」

竹:「そうですね、たしかに(原始人が)腰に巻いていたのも革だっただろうし。(笑)」

茂:「なので、次の世代として(?)息子さんと一緒に…」

竹:「あはは、よろしくお願いします。」

茂:「よろしくお願いします。今日はどうもありがとうございました!」

 

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https://sokabkjc.jp/local_hikaku.shtml

 

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